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チャリだからこそ広がる想像の光景

昨日アレーを駆って仕事に行き、
仕事も終わり、夜が明けて帰って来る途中に地元の中央図書館に行った。
目的は、古地図の検索である。
前から行こうと思ってたんだが、図書館前をたまたま通って思い出したのだ。

東京23区内には、電車ならもちろん、車やオートバイでさえも、
ほとんど気にすることのないだろう様々な起伏が無数に存在する。

実際、僕が住んでいる場所も23区内だが、仕事や買い物などで、23区内を移動すると、
本当に、山を越え、谷を越え、という忍者ハットリくんの世界である。
以前、車で移動することが多かった頃の僕には、登り坂ですね、下り坂ですね. . .
くらいにしか思えてなかったのが懐かしい。

“チャリだからこそ”と言い切るのは、
徒歩ではほぼ気づかない微妙な傾斜も、自転車だとありありと伝わってくるから。
そして、徒歩では到底不可能な距離を、ロードバイクなどのスポーツバイクは、
安全に気をつければ、なかなかスムーズに移動できるがゆえに、
把握できるフィールド、感じれる雰囲気が段違いの差で広範囲。
すなわち、徒歩と自転車では、スケール感が違うのだ。

そういった中で、まず、地名に含まれた地形を表す、
谷や丘、山、淵、窪などと言った漢字にとても敏感になる。

山を越え、谷を越えという運動エネルギーは、全て自分の身体から生み出す必要があるから、
地名にその情報が含まれていることは、走行ルートを選ぶ上でとても重要なポイント。

話はちょっとズレるけど、エネルギーマネジメントは自転車を乗る上での一つの楽しみだ。
メッセンジャーの人みたいな上級者バイカーが一緒の道を走っているときに、
その様子をチェックしてるといろいろ勉強になることも多い。
さらには、巷で効果があると言われているダイエット方法の大半が、
(試したこと無いので)効果無しとは言わないが、
どれだけ邪道かが、まさに身をもってよ~~くわかる。

地名に話を戻すと、そういった土地の名前はほとんどが明治や江戸、
さらにはもっと昔から名づけられていたものだろうと思う。
都市開発の結果、地形のギャップ、土地の高低差が拡大していることはまず無くて、
ほとんどが、山を崩して平坦に、谷や盆地は埋めてという風にギャップを狭めているはず。

大規模な開発が行われておらず、数値的な地形差はほとんど変わっていない場所も多いだろうけど、
少なくとも、舗装道路を整備している時点で、体感できる地形差は平坦な方向に変化しているはずだ。

そこで興味を持ったのが、古地図。
僕がいつもロードバイクで疾走している場所は、昔どんな場所だったんだろう!?
もはや、東京なんて、昔の地形の面影なんぞ、ほっとんとわからないから、
それを古い文献で調べたかったというわけ。
現在はビルが、マンションが、住宅が. . . 密集している場所、
そこが昔どんなだったかに興味津々だったのじゃ。

図書館で地図を広げてみると、田、畑、沼、さらには、草! 葦!. . . . .
漢字がたくさん書き込まれている。何も書き込まれていないところは、森林だったり、
野原だったりした可能性が高いのだろう。

等高線は無くても、昔は区画整理なんてしていないから、
地形そのものに従って、土地を利用しているはずなので、何となくの高低差も見えてくる。

こちらの地図には、等高線らしきものがある。

代々木(代々木八幡)周辺の比較的高低差のある場所と、千駄ヶ谷周辺のまさに谷になっている場所の差。
バイクで走っていて体感できる地形、そのものだ。地図記号を参照してみると、
代々木辺りは森林、千駄ヶ谷付近は、竹林や草地が多かったみたいなのかな。

そして、これらのイメージを持って、街中を走る。
高層ビルが建っていようが、広大な施設が設けられていようが、古の風景のイメージが見えてくる。

江戸時代よりもっと前なら、そこは、もはや七人の侍の世界かも知れない。
野山があって、田畑を作れそうな場所に農家が点在する。野武士も出て来そうだ(笑)

そんな場所が、大都市東京なんだな。

この投稿を書き上げて、ふと「ぼんやり学会」を覗いてみたら、自転車の記事が今日アップされてるじゃん!

昨日の晩、打合せ先からスタジオに移動するのに、兄貴とチャリでぷちツーリングしたばっか(笑)
お互いバイカーなので、外で待ち合わせる時はだいたい
「チャリで来るでしょ?」「ちょりっス、もちろんでやんす!」的なノリ。
アレーを買う前に乗らせてもらったことがあるのだが、兄貴のチネリはかなりいい。
やっぱ、イタリアンバイクっていいなぁぁ思ったのはその時。
アレーに出会わなかったら、今頃イタリアンバイクに乗っていただろう。

にしても、「僕はどうして自転車に乗るのか?」で、さすが兄貴いいこと言ってるなぁ。

「自転車に乗っていると、選んでない情報に当たる」。
うん、なるほどとてもいい表現。その通りだと思う。

そして、
「それをやる理由、やらない理由をハッキリさせること」、大事だね。

自転車のことで言えば、スポーツバイク、最近流行ってて、
バイクの話をこのブログでも書いているから、周りから「ロードバイク乗りたい」みたいな話を
しばしば聞くんだけど、バイクに興味がある人は、それをやりたい理由とかポリシーを
ちゃんと持った方がいいと思うし、その方が後悔しないと思う。
兄貴も書いてる通り、バイクに乗るのを止める理由なんてたくさんあるし、
そもそも、電車や車を使えば済んでしまうものなのに、そこを敢えてやるのは何で?っと。

そういう意味での、ある種のストイックさって、
実は何かを心から楽しむ上ではすごく大切だと思う。

だから、スポーツバイク、特にロードバイクは
ママチャリのような普通の自転車とは、似て非なる乗り物なので、
僕は相談されると「ロードバイクは楽しいし、いいよ!」って話はするんだけど、
中途半端に始めて自転車が嫌いになっちゃったら、
そんなに残念なことはないので、そこの点は気をつけるようにしてます。

家に帰ってきた僕は、アレーに乗り始めて1ヶ月経つので、
いつもよりちょっと念入りに乾拭きお手入れをして、
オイル塗装部に付着した細かいゴミを掻き出してやった。
もうちょっとしたら、バイク屋のおっちゃんの所に行って、メンテしてもらおう。

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