いま、とある新作ミュージカルの制作に関わっています。
ミュージカルは僕にとって初めて担当する種類の仕事、
やっぱり&もちろん、映像パッケージのサウンドトラック、
いわゆるフィルム・スコアとは違うことを実感。
だから、いい意味で頭を一回「空」にして、
作品の素とにらめっこする。
蓄えてきた知識と経験、そして、
必要だと思ったことは自習して身につけて、
それをもとでに無い経験を想像で埋め尽くしていく。
そうして他の作り手さんとアイディアをぶつけあうと、拡がる、拡がる。
これは何でも通じる基本的なことだと思うし、
いつもやってることなんだけど、
それが改めてとても愉しい。
その関係でアクターオーディションに行った帰りの新幹線から見た「空」。
紀伊半島の方角。なんかすごい。
コンパクトデジカメしか持って行ってなかったのを後悔。
(でも、コンデジでも完全マニュアルにするとこれくらいは撮れるんだなぁとも知った。)
新幹線っていう閉じられたカプセル空間から見ているから現実感に欠く。
しかし、ひとたび感覚空間をカプセルの外へ拡げ、自分の乗った新幹線の客車を俯瞰して捉えると
そのリアリティとカプセル空間とのギャップに、まるで映画や芝居といった創作演出によって切り取る
時間と空間のような不思議な感覚になるのである。
「空想」、現実にはあり得ないような事柄を想像すること。
辞書にはそう書いてあるが、
「空」を想うこと. . .いや、「空」に想うこと、かな. . .
僕はそんな風にも考えてみたい。
その「空」は「そら」であり「から」である。
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