ドキュメンタリー「シャングリ・ラの夢 原信太郎が描き続ける理想郷」の音楽を担当しました。
世界的鉄道模型の制作者・コレクター、原信太郎のインタビュー。制作の裏側と匠の拘りとは?この世に2つとない鉄道模型の映像と共に、原モデル制作の全容を探る!
鉄道の魅力にとりつかれて約90年。
本物の鉄道技術と理念を追究し、鉄道模型の世界に理想像を求め続けて80年。
その情熱の源は1937年に誕生したシャングリ・ラ鉄道にある。“理想郷の鉄道”シャングリ・ラ鉄道。
その理想郷は、美しい実物車両の構造、形、音などの実感するための技術の探求のみならず、
人々が自由で豊かである社会を目指す事でもあった。
撮影に伴う逮捕、監禁の日々・・。自らの理想を阻害する様々な状況には徹底的に挑み続けた原信太郎氏。
原信太郎氏へのインタビュー、ご家族の証言を基に、90年間にわたる鉄道模型一筋、原信太郎氏の生き様を描きます。生涯一度もブレる事のない信念と哲学。そして世界的価値の高い作品は、時空を超えて、私達に問いかける。大切な事とは、何かを。
【あらすじ】
寝ても覚めても鉄道が好き。1919年、東京三田に生まれた原少年。3歳で鉄道に魅了されて以来。
品川操車場に置かれたアメリカ製の客車に忍び込みデッサンを重ね。ブリキの破片で第一号を完成後、鉄道の研究に邁進した。英語、ドイツ語他、4カ国語を鉄道情報収集のために小学時代から習得。
本物の走行を求め、車軸やギアの改良、開発に明け暮れる日々で、一番切符取得のために学校を休むほど。
更に、日本各地を始め、朝鮮半島、中国東北部(満州)を巡る鉄道の撮影。
1937年(昭和12年)に鉄道の理想郷、シャングリ・ラ鉄道を設立。
しかし、時代はシャングリ・ラ鉄道と真反対へと突き進み、翻弄されて行く・・・。
戦後、学生時代の親友の妹と結婚、義兄となった親友の会社に就職する。
その後も鉄道への情熱は留まる事を知らず、車軸やギアの開発などは10年〜30年と途方も無い歳月と試行錯誤を重ねて作り上げ、持ち前の行動力で世界95カ国を巡り、2000輛以上の作品を生み出した。
その影で、翻弄される家族・・・。妻が、子ども達が語る原信太郎とは・・
更に、鉄道への情熱は、世界初の「ある画期的な作品」をも、生み出した。
その全ては、“理想郷の鉄道”シャングリ・ラ鉄道に繋がっていた。
【CAST】
原信太郎
【STAFF】
エグゼクティブプロデューサー:塩屋俊
プロデューサー:赤井勝久
監督:久地浦恭寛
撮影:阪本善尚、立花宣
音楽:池田陽介
照明:本村毅
音声:廣瀬竜二
制作:森口雅弘
Special Thanks:吉田次郎
【豪華版特典】
◆車輛走行映像集
◆豪華版限定ポストカード9枚
◆オリジナル缶バッジ2個
◆特製ICカードシール
※通常版と豪華版の2バージョンが、7月4日にリリース予定。
【仕様】
2012年/日本/カラー/本編88分/16:9LB/ステレオ/片面1層/1枚組
※仕様は変更となる場合がございます。
発売元・販売元:TCエンタテインメント株式会社
こちらの音楽を担当しまして、1曲、原信太郎さんのご親族で
ジャズギター界の巨匠、吉田次郎さんに素敵なギターソロ曲をご提供いただきつつ、
(まだご本人発表が無いようなので曲名などは伏せますが)
テーマ曲含め、その他のサウンドトラックは僕が書き下ろしました。
原信太郎さん(以下、原さん)は、鉄道、鉄道模型、機械工業において
世界的に有名な方で、日本が世界に誇るクラフトマン。
見た目はもちろん、内部の走行機構まで
ホンモノよりホンモノといわれる模型を作ってきた方です。
稀有な環境に生まれ育ち、類まれな才能をお持ちの原さんは
プラモデルを始めとする模型作りや、技術工作などに一度のめり込んだ経験がある人ならば、
もしくは、広い意味でモノ作りに傾倒したことがある人ならば、
憧れずにはいられない、羨望の念を抱いてしまう、そんな方です。
しかし、そんな原さんも、単に天才だったわけではなく、
苦労と努力を重ね、時に運命に抗い、時にそれに身を任せながら、
ただひたすらに好きという思いで、90年あまり鉄道と向い合ってきた。
そして、その歴史の中で生み出されてきた「シャングリ・ラ鉄道」は、
原さんが考える「人々の生活を第一に考える社会の理想」に基づくものであり、
原信太郎哲学の結晶である。
本作は、そんな原さんの人生を紐解くべく、ご本人に密着したドキュメンタリーです。
また、この作品のリリースは、
そんな原さんの人生の集大成ともいえる、
原鉄道模型博物館のオープンに合わせてのものです。
鉄道や鉄道模型に明るい方にはもちろんオススメさせて頂きたいのですが、
そうでは無い方は、原さんのお名前を初めて聞いたという方もいらっしゃるでしょう。
かく言う僕も、この仕事をいただいて初めて、こんな凄い方がいらっしゃった事を知り、
すぐに、既刊の模型図鑑と文庫本を買って読み、鉄道模型はもちろん、
そのカッティングエッジな人柄や考え方に、すっかり惹き込まれてしまった1人です。
是非、これも何かの機会ということで、作品とともに、博物館もお愉しみいただいて、
原信太郎さんのことを知って頂けたら、僕も幸いです。
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