ボーカロイドがMacへ対応してしばらく経ちましたが。
初音ミクV3に付属の、ボーカロイドをVST/AUインストゥルメントとしても使える「Piapro Studio」と、
YAMAHAから発売の同様機能を持つCUBASE専用「Vocaloid Editor for Cubase NEO」(ボカキューNEO)と、
両方を介して初音ミクV3を使ってみて、動作の比較をしてみました。
検証テーマはこれだっ!ということで。
1から新しい曲を書いてみて…とも思ったのですが、いろいろ手間も考えつつ…
せっかくなら?、通常では考えにくい高負荷を掛けた状態で動作比較をしてみよう…
というイタズラ心が芽生える。
そこで、むかし作った楽曲のプロジェクトを、Piapro StudioとボカキューNEO、
それぞれを使って再現し直してみることに。
そこで、2008年の1月、かれこれ6年ほど前、まだWindows XP × CUBASE4の時代に作った
曲のプロジェクトファイルを引っ張り出してきました。
(今更考えれば、現状との環境との違いに目眩がするわい。。。)
ポイントは、基本、全て完成している状態のプロジェクトを引っ張り出して来ての作業だったので、
動かないプラグインの代替など細かい微調整は除き、音を打ち込んだりなど楽曲の中身をいじることは
基本的にほとんど無い作業である、ということ。
具体的には、こんな手順でした。
- 現状の環境で最低限動くように、どうしても動作しないプラグインは外したりして調整するも
基本、動くものは古いプラグインのまま。現状のMac OSX Mountain Lion × CUBASE7に最適化されてない環境にする。
(例えば、Native InstrumentsのKontaktは、Kontakt2だった。メモリーサーバ機能なんてまだ無い。) - ボーカロイドのシーケンスデータ(vsq)をPiapro Studioに読み込み、最新のライブラリ用に歌い方を直し、
せっかくなので、コーラスやダブパートなどを作ってミク6人に歌わせるようにする。 - Piapro Studioで作り直したvsqを、ボカキューNEOで読み込む。(ピアプロスタジオトラックは削除)
- 上記、2と3で出来たPiapro Studio使用Ver.、ボカキューNEO使用Ver.、それぞれのCUBASE7プロジェクトファイルのマスターチャンネルに、普通はやらないが激重マスタリングプラグインをぶっ込む。
この状態で、動作を比較。
-
プレイバック時に差。
ボカキューNEOは、CUBASEの再生とボーカロイドの再生が完全に同期して始まるが、
Piapro Studioでは、再生を開始しても1〜2秒間はボーカロイドは無音のまま、伴奏の再生が進み、途中から発音され始める。
(Rewire時代のボーカロイドと動作がそっくり。というか、Piapro Studioの中身は結局Rewireなんだな…と実感) -
バウンスに要する時間が数倍違う。
前述のようなごっちゃごちゃな(苦笑)プロジェクトゆえに、マシン任せのオフラインバウンスを何度か行ったところ、
バウンスに掛る時間(推定残り時間)は、表示値として、Piapro Studioは、ボカキューNEOの実に2倍以上の時間が表示された。
(表示値≠実時間ではあるが、実際に掛かった時間もおおよそそれくらいの差はあった)
動作の違いについては、主にこの2点で如実に差異が現れました。
さて、次の記事でワークフロー面での比較を。
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