HMV渋谷店が20年の歴史に幕を下ろした。
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音楽を聴いたり、映画を観たりすることは、ただの趣味ではなく、
今を愛すること、今を生きている証を感じること。
縦ノリでも、横ノリでも、クラッシックでも、演歌でも、インディーズでも、メジャーでも、
今、聴こえてくる大好きな音楽で、愛すべき今日を作るってこと。
じんわりしたくて、ハラハラしたくて、ラブコメしたくて、SFしたくて、笑いたくて、泣きたくて、
愛してやまない映画を観た今日が、忘れられない一日になること。
2010.8.22─
渋谷での歴史はいったん幕を閉じる。
けれど、
渋谷の地で20年間、みんなの素敵な”今日”たちが始まるようにと、
ずっと願ってきたその気持ちは決して変わらない。
音楽と映画を愛する気持ちはみんなと一緒にずっと続く。
これまでも これからも。
音楽と映画を愛するすべての人に感謝と祝福を。
THANK YOU for ALL MUSIC & MOVIE MASTERS,
LOVE TODAY.
HMV SHIBUYA 1990-2010 ALL STAFF
(※ポスターより転載)
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HMV渋谷は、僕の中学生時代以来の音楽情報を手に入れる本拠地だった。
つまり、音楽のイロハの多くを知った場所だった。
もちろん、現在の場所に移転する以前からの話です。
親から貰った昼飯代を少しずつ、いや、時には大胆に節約して、
CDやVHSのライヴビデオを買ったな。
小遣いに見合わない程、次々とCDを買うもんだから、親から何度も怒られたな。
夏休みなどの長期休みに部活も無い日は意を決して、
朝から渋谷のHMVとTOWER RECORDを何度も往復したな。
あらゆる音楽を知りたくて、また、
例え自分が演奏出来ない楽器でも演奏を分析したいという思いから、
とにかくいろんなジャンルの音楽を買い漁って聴いたな。
店員さんのレビューのお陰で、いい出会いもあったし、失望もあった。
店員さんのレビューに敢えて背くことで、いい出会いもあったし、落胆もあった。
だけど面白いもんで、数ヶ月とか1年とか時間が経って忘れた頃に聴いてみると、
凄く良い音楽だって思えるようになってたりするんだよね。
これは、自分の耳が成長して、今まで良いと思えなかった曲の良さが理解できるように
なったと解釈してきたし、そういう事を何度繰り返したかなぁ。
ロックもヘヴィメタルもクラッシックも前衛音楽も民族音楽も
ブラックミュージックもクラブミュージックも. . .
唱法も擦弦楽器の弾き方も撥弦楽器の奏法もドラミングも、
ヘンテコな音の電子楽器から不思議な民族楽器も. . . . .
当時の僕が知らなかったいろんな事を教えてくれるモノを提供してくれた場所。
大人になって、最低限、音楽というモノがわかるようになったつもりの時代になって、
自分でお金を稼ぐようになっても、CDは依然としてたくさん買ってるなぁ。
僕はダウンロード販売もたくさん利用するけど、CDもまだまだ買う。
ダウンロードで買うのは、基本的にはCDではなかなか手に入らない、もしくはCDになってない音源。
それは、昔と変わらず、CD屋でDIGする感覚の愉しさに期待しているからだろうし、
もうひとつ、僕のような、フロントアーティストではない、表に立たない立場の人間にとって、
ジャケットに記載されたクレジットは、関係者の羅列以上の意味を持っているからだろうとも思う。
うん、たくさんの音楽との出会いや学びをありがとう。
そして、今の僕はやらなければならないことがたくさんある。