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音楽、ジャーナリズム

明日発売の「サウンド&レコーディング・マガジン」(リットーミュージック)、
マイケル・ジャクソンファン、音楽ファンは是非読んで欲しい。

略して”サンレコ”は、もはや業界の人には紹介するまでも無い、
ちゃんとした本屋なら大概置いてある音楽関係の人御用達の専門誌なんだけど、
僕は定期購読していて、今日、家に届いた。

今月の特集は、
「マイケル、あなたの音楽について語らせてくれ」
だ。

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去る6月25日、“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンが急逝した。既に多くのメディアが追悼特集を組んでいるが、残念なことにそのほとんどがスキャンダラスな面にフォーカスしたものとなっている。正直、そんなゴシップに付き合うのはもううんざりだ。マイケルは類い希なる音楽の才能を持っていたのだから、それをきちんと評価し、後世に正しく伝えるべきではないだろうか?
//

もう、マイケル・ジャクソンが逝ってから2ヶ月近くになるのか。
あの急な訃報の直後、テレビを中心に追悼特集や特番をやっていたのは
ざっと見たが、どれも似たような違和感をおぼえずにはいられなかった。

ここにピックアップさせてもらった
サンレコのマイケル追悼特集のリード文は、そんな気持ちを代弁してくれている。

内容も素晴らしい。
ライターを担当された、Yoshio Tachikawa氏、
申し訳ない事に詳しくは存じ上げないのだが、恐らく、ミュージシャンで
音楽評論家の立川芳雄氏だろうとは思うのだけれど、
サンレコに寄稿するくらいだから有名な方だろう、素晴らしい記事だ。

マイケルが目指した「POP」・「普遍」、「構築VS編集・解体」といった分析は本当に的を得ているし、
また、彼の黄金期の立役者であり、パートナーのクインシー・ジョーンズ(プロデューサー)と
ブルース・スウェディン(エンジニア)が過去サンレコに寄せたインタビューの復刻記事や、
坂本龍一氏を始めとする国内のミュージシャン陣のインタビューも含め、とても示唆に富んでいる。

大衆メディアに専門誌と同質なものを求めるつもりもないし、
決して、僕はゴシップが嫌いなわけではない。
それも大切なエンタテインメントの要素のひとつだと思う。

だけど、
媒体は何であれ、
こういう追悼特集を待ち望んでいたのは、
僕が音楽を仕事とさせてもらっている人間だからということだけなんだろうか?
そうじゃない人たちはあんなゴシップネタづくしで、
彼の音楽のことと言えば、スリラーのPVを延々とリピートで
見せられるばかりの情報に、ほんとに満足できたのだろうか?

そうじゃないと信じたいので、
ちょっと一般的には難しい用語もあるかも知れないけど、
(他の記事に比べたら、専門的な難解さは相当薄いとは思うけど)
是非、サンレコのマイケル・ジャクソン追悼記事をみんなに読んでみて欲しいと思っている。

マイケル・ジャクソンのファンはもちろんだけど、
マイケルのこと、実はあんまり知らないんだ. . . って人も当然いるはず。
そういう人も、音楽が好きならば、彼が大きな足跡を残した世界:音楽を
もっと楽しむきっかけになるに違いないと思う。

しかし、感動したのは、
ブルース・スウェディンが打ち明けた、
全世界で1億枚の売上を誇るワールドエンタテインメントの金字塔「スリラー」の
制作作業開始日に、マイケルらとともにスタジオに入ったクインシー・ジョーンズが
開口一番、言ったとされる言葉。

「我々はミュージック・ビジネスを救うためにここに来た」

そう語った経緯・背景も含めて、この記事にはきちんと評論されている。


Sound & Recording Magazine 2009年 09月号

むひょ~ん(´д`)ノ

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