一昨日4/30 (木) は、母校の春学期初日でした。
木曜1限・2限は、毎年、大学時代に所属したゼミの恩師が担当する学部生向けの授業。
「君が新卒でゲーム会社に入社して以来、音楽制作やゲーム開発の現場で培ったもの、そして今は自分の手で音楽を作る仕事をする中で身につけてきたものを改めて自分が出身した研究室の活動に活かし、また自分の仕事に研究という一面を加えてみて欲しい」
そう言われて恩師の手伝いをすること、はや6年。先生の学部生向けの授業なども手伝っています。
毎年春学期に開講しているその2つの授業はどちらも大規模な授業で、昨年は履修者数それぞれ700名弱と1,000名強くらいだったかな。ちなみに、キャンパスの1年生から4年生までの在学生数はおおよそ4,000人。必修ではないのに、どういうこと?
今年も1,000名弱と900名弱と、毎年、キャンパス最大規模となるいくつかの授業のうちの2コマなのですが、「すべての授業はオンラインで行う」とのお達しがあり、そのマンモス授業が我が母校我がキャンパスの2020春のオンライン開幕戦の一翼を担うことになりました。
そんな経緯があり、急遽、僕はその2つの授業の裏方の仕切り、配信や授業内コミュニケーションツールなどの技術面を担当することに。
その授業の様子は、こちらの記事で確認いただけます。
一部界隈で物議を醸した学部長挨拶はプレッシャーとして重くのしかかってくるわ、それ以上に、教員ではない僕からみると大学からの「現場の教員へのRockなぶん投げ具合」にクラクラするわでしたが、急場の頼み込みにも関わらず、快く、また厚くご支援頂いたZoom日本代理店のNECネッツエスアイさんに本当に感謝です。
先生も、授業中と取材中、繰り返し名前を挙げて御礼と紹介をしていたのですが、記事に載ってなかったのでこの場を借りて御礼申し上げます。
っと、まだ、一回目の授業を終えただけなのですが、とりあえずは授業がきちんと出来たということで束の間の安堵を憶えています。
しかし、出来なかったこと、改善点も多々あるので、今後の課題は山積。
そういう意味で、記事にも書かれている件。
少しばかりテクニカルなマニアック話を差し込ませて下さい。
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教員と受講生のインタラクションを重視するがゆえ選んだZoom Meetingは理論値でギリギリの最大1,000名まで使えますが、その中でブレイクアウトルームを使う場合、実質的キャパシティは、ケースバイケースでしょうけれど、現状ではこの規模にはクラウド側の処理が追いつかないことが判明。やむなく一昨日はグループディスカッションを断念。
すぐに、NECネッツエスアイさんを介して、Zoomに改善を依頼していますが、ブレイクアウトルーム、学期中に使えるようになるかなぁ。なりますように。
※ちなみに、記事は間違っていまして、
☓「ブレイクアウトセッション機能を使って、15人ずつのグループに分けようとした」
◯「ブレイクアウトセッション機能を使って、50のグループに (受講生を) 分けようとした」
です。
Zoomのブレイクアウトルーム仕様として、現状、最大50までのグループ分けが可能。
全国の大学はもちろん、学校の先生方が、僕らと同じように暗中模索をしていらっしゃると思います。ゆえに、重要な仕様面のことですから、訂正させていただきます。
それと、同社からオススメしてもらったSlidoというオーディエンスインタラクションツールが、我々の授業にはとても合致していて、めちゃくちゃ良かったです。これは、授業によって合う合わないはあると思いますが、ご存じない先生方むけに参考として挙げさせていただきます。
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その他雑感ですが、
学生たちは、思っていた以上にコミュニケーションを渇望しているように感じました。
特に新入生、今回の授業履修生にそれぞれ200名くらいずついるみたいなんですが、彼らは本来、入学式を経て大学生になった実感を高めながら4月頭からキャンパスに通い、各種ガイダンスを受け、同期の仲間を作ったり、先輩に声を掛けて貰ったりしながら、人それぞれ大なり小なりのコミュニケーションの和の中で、「あの授業はね」「あの先生はね」とアレコレを知って、覚えてゆく。僕の母校の学生になってゆく。しかし、そういうことが全く出来ていない。その機会がない。
あの”湘南の北風”に乗って漂ってくる臭気をはじめ、在学生として大学を、キャンパスを、そこでのキャンパスライフを五感で感じたことがまだない。本当に気の毒です。
そういったことはどこの大学も今そうなのでしょう。
だから、それを少しでも解消してあげたいと思うとともに、早くて5ヶ月後の秋学期始業日、登校が再開されて、このコロナ禍を乗り切った盟友と出会うときの感慨はきっと格別だろうな。
それはもしかしたら、平時に入学した経験のある我々が嫉妬するくらいに素晴らしいものかも知れない。
だから、楽しみにしてるんだぞ!と思うのでありました。
そんなことを考えながら、来週以降の授業の準備ばかりではなく、音楽の仕事の〆切が迫っていて、いろんな意味で「ガンバレ、ワタクシ」。略して、GW。