大沢伸一氏が、音楽制作者としての自身を語る言葉だ。
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. . . ここ数年でハッキリとした自覚とともに解った事があります。
それは僕がMusical Multi Personality=音楽的多重人格者(命名大沢伸一以下MMPと表記)であることです。
通常、音楽に対してリスナー的な関わり方をする場合、結構な音楽好きならほとんどがこれに当てはまり、
むしろ一つのジャンルや特定のアーティストの作品しか聴かないという人のほうが少ない。
しかし、これが創る方となると話は違ってくる。
勿論世界にはありとあらゆるタイプの音楽制作に立ち向かう勇者はいるにはいる、
でもクリエイターにとって己の表現手段や趣味趣向をコロコロ変えるのは時にリスクが伴い、
ともすれば『ノンポリ』と解釈され、
”あのアーティストの今回のアルバム前と全然変わっちゃってついてけないなー”などなど、
マーケットからの認識もかなり難しいものにならざるを得ない。
でもあえてそのリスクを受け入れた先にはホントの自由なクリエイションが待ってるような気もする。
現在僕の心は分刻みで創りたい物が変わる、ないしは増え続け、時には音楽でないこともしばしば。
そんな時は自分のレーベルロゴを配したポケットティッシュなんぞツクッたり、はたまた友人の名語録を
アシラッタTシャツを造ったりしています。そして肝心の音楽はというと、好み的に現在は概ね『ROCK』な
モードではあるものの、プロデュースワークでは王道バラードもスパニッシュハウスも。
クラブでの選曲に至っては『病』もしくは『イカレダンスミュージック』にてご迷惑をかける今日この頃。
でも時にはボサノヴァを聴き、ギターを手に取り『やっぱ生演奏っていいなー』などと一人ゴチたりもする。
音楽人生が長くなれば自分の進むべき方向がより明確に見え、
その道を極められると思っていた20代前半、無知でした。
でも今僕はとっても音楽を楽しめてるし、
好きな時に好きな物を創る『自由』を手にしている(職業かどうかは別にして). . .
*以上、HMUSIC.JPコラムのVol.1より引用
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大沢氏のスタンスには非常に共感するところが多い。
僕も相当な音楽的多重人格者である。
フルオーケストラを作った次は、テクノを作り、
その次はファンク. . . といった具合だ。
僕の場合、映像系の仕事が多いので、そういう多重人格さが要求されることがしばしば。
でも、そういう何でもアリなことを敢えて多様だと言わなきゃならんのは
実は変な話でもあって、僕は”ある特定の曲”が好きというわけではなく、
“音楽”が好きで、幸せなことに、それを作る仕事をしているのである。
きっと、大沢氏も全く同じようなスタンスなのだろうと思う。
ということで、こんな朝っぱらまで、映像を見ながらギターを弾き鳴らし、
かなり久方ぶりに、Heavy Metalを作っている。
作務衣姿でギターなんぞ、最近の波田陽区ですらやらない境地だが、
気づいたら、キティーちゃんの顔が削れてきてしまって、ちょっとしょんぼりしている。
CM3パターン×2バージョン、合計6つのサントラを作って、
ラフMAを終えたところなので、そろそろ寝るか。
しかし、Rock系はギターとベースの音作りにかなり凝り甲斐があるので楽しい。
〆切まで余裕は全然無いが、寝てる間に新しいアイディアのひとつやふたつくらい
思いつくかも知れないことを、ちょっと楽しみにしている。