30年以内に70%程度とされてきた首都直下地震の発生確率が、
3.11以降上がったらしい事は皆さんご存知と思うけれど、
その具体的な数値に関する一説が発表された。
なんと30年以内に98%という説だ。
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プレート地震:首都圏直下急増 M7級、30年で98%
直下地震の発生が懸念される首都圏で東日本大震災以降、プレート(岩板)境界型の地震が急増していることが、東京大地震研究所の酒井慎一准教授らのチームの解析で分かった。マグニチュード(M)7級の地震発生で1万人以上の死者が出ると国の中央防災会議が予想した東京湾北部など、首都圏直下の3カ所のプレート境界で地震活動が活発と推定している。
首都圏の地下には、陸、フィリピン海、太平洋の3枚のプレートが複雑に重なり合っている。1923年には関東大震災(M7.9)が起きた。古文書などから首都圏ではM8程度の巨大地震が200年周期で発生し、その間にM7程度の地震がしばしば起きたことが分かっている。
チームによると、大震災後の半年間に首都圏で起きたM3以上の地震は計347回で、過去5年間の合計530回に迫り、半年当たりの回数では6.6倍に上った。これらの約8割がプレート境界型だった。
特に活発化していると見られる3カ所のプレート境界で地震が発生した場合、影響を受けるのは▽東京湾北部▽房総半島南部▽茨城県南西部~千葉県西部と推定。東京湾北部のプレート境界(深さ70~80キロ)では、震災以降半年の地震が過去同時期の約6倍に増えていた。
国の地震調査委員会は、首都圏で境界型以外も含めM7級の地震が今後30年以内に起きる確率を「70%」と予測している。酒井准教授は「直近のデータを踏まえると、今後30年間で98%になる。東日本大震災の影響が反映されるべきだ」と話す。【久野華代】
毎日新聞 2011年9月16日 21時16分(最終更新 9月16日 21時59分)
引用元:http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110917k0000m040076000c.html
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影響を受けるのは、東京湾北部、房総半島南部、茨城県南西部~千葉県西部. . . なんだそうだが、
そもそも首都直下って言ったって具体的にどの辺が震源になりそうなのか
あまり知らなかった人も多かったのでは?
次の資料と併せて、このニュースを読むと、理解が得られることも多いのではないでしょうか。
※ これらはいずれも3.11前の調査検討をもとに作成された資料です。
【首都直下地震の検討対象とされている地震】
【東京湾北部地震の震度分布】
【その他の地震の震度分布】
以上、全て、
内閣府防災担当による首都直下地震に関する情報ページに掲載の
被害想定説明資料から拝借してきた。
また、3.11で嫌というほど僕らが身にしみたこと=「想定外」。
震度も分布も何もかも、例外が充分に想定されることは、改めてわかっておきたいですね。
さて、以上のような話を書くと、東京や首都圏って特別やばいんじゃねーか?という話にもなりかねないですが、
① 東京・首都圏以外、つまり上記地図に載っていない地域の方が地震のリスクは低いというわけではない。
② 首都だけに、他の地域に比べて重点的な観測や研究が行われてきていることが想像できる。
つまるところ、おおよそこの日本、どこに住んでいたって、地震の巣なのであって、
どこが安全とか、危険とかでヒステリックに悩むより、地震に対して備えを講じることの方が
明らかに意味があると思う、と僕は考えています。
まずは、
自分の生活圏で「どんな地震が起こり、どんな被害が想定されているのか」という研究がどう為されているのかを
知ることが第一なのではないかなと思います。
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